新型コロナウイルスと熊本城マラソン、そして無くなった
趣味で理系大学生をしているゆげ(@yugezo)です。
熊本城マラソン2020に参加してきました。
早速レポートをお届けします。
もくじ
結果は
🏃 #熊本城マラソン
— ゆげ 今月は200km (@yugezo) 2020年2月16日
3時間21分45秒 (PB)
どしゃ降り、寒すぎる！
完走できて本当に良かった
あのコンディションの中、ランナーの皆様本当にお疲れ様でした♨︎ pic.twitter.com/Leat6mrIIV
レースレポート
朝。
予報は雨でしたが、何とか耐えるかな
という天気です。
荷物預け所の市役所付近に来ると、遂に降り始めてしまいました。あちこちで｢アァー！｣という声が聞こえました。
今回はAブロックから
(3時間5分で申請しました)
Aブロックとサブ3ブロックの選手たちは、下通アーケード街でギリギリまで雨宿りをする作戦みたいです。
この状況にテンションが上がってしまい
「ラッキー」
ということでAブロックの最前列です。
Bブロックと鬼ごっこでもするんか？
(並んでいる様子が一瞬テレビに映ったようで、妹から興奮気味のラインが飛んできました。)
スタート20分前。(整列〆切)
前にいるのは前回大会でサブ3を出したエリートの方々です。
隣に中学時代の恩師が並んできました。
喋りながらスタートを待ちます。
今大会では受付の際、全ランナーにマスクが支給されています。マスクを着けて準備をする人、待機列へ向かう人が見受けられました。
マスク着けて走るんかな...
(サブ3、Aブロックにはいませんでした)
今回のシューズはzoomペガサス36
600㌔をともに走ってきましたが、本当に万能シューズです。マラソンにはちょっと重めですが、走り慣れを考慮して選びました。
雨降りの中、30分以上待機していたので流石に浸水してしまいました。重い...
市長の号砲とともに、歴史巡りフルマラソンがスタートしました。 雨だなんだと言おうが走ります。スタートしてしまえば天気は関係ありません。
結果から言うと、かなり過酷なレースになりました。
緊急搬送42人、意識不明1人です。
完走率は男性で85.2%女性で76.1%でした。
出走した6人に1人が棄権した計算になります。
前回大会が94.6% 89.4%
前々大会が95.2% 90.2%
と、かなり初心者にも優しいマラソンレースなのですが今大会は...
この日何が起きていたのか
少しでも大会の様子が伝わればと思います。
10km通過
(3'57-3'50-4'03-3'59-4'05-3'43-4'35-4'14-4'13-4'20)
5~6kmは計測ミス
オーバーペースに気づかないのがマラソンの怖いところです。マラソンはどれだけ調子が良くても入りだけは落ち着いて入りましょう。
落ち着いて入ったことはないですが。
「雨はいい。風をどうにかしてくれ。」
(レース後、ランナーは口々に風が強かったと漏らしていました)
200~300mくらい後方にサブ3集団が形成されておりそれより前は人が疎ら。風を全身に受け続けてしまいました。青島太平洋マラソンで集団の楽さを実感したはずなのにね。
20km通過
(4'09-4'11-4'23-4'03-4'17-4'11-4'12-4'30-4'28-4'35)
もうすでに満身創痍で腿も張ってきて、サブ3集団に追いつかれ、心身ともにダメージでした。
集団の中は無風で、もう一度立て直そうと踏ん張りますが、自分の弱いところがでてしまい、ついに離れてしまいました。
そして寒さを感じるようになりました。
これまでは発熱で賄ってきたのでしょう、身体が止まり始め、何かが切れたように徐々に体温が低下してきました。
※下ネタNGの方は目を瞑って軽くスクロールしてください。
急にオシッコに行きたくなりました。
雨に濡れて、まじで僕の息子さんは2ミリくらいにしぼんでいました。ここ数年間で最も小さく、しょんぼりしてました。上手くオシッコが出ません。息子さんをつたって、パンツを濡らしました。(ちょっとだけです)
テンションだだ下がりでコースに戻りました。
雨のおかけで汗も鼻水も涙もオシッコも関係ない状況でしたが.......。
熊本港線へと進みます。往復5キロ続く地獄の直線です。
いつもは沿道が応援で埋め尽くされ、私設エイドも充実する熱気、活気溢れるポイントなのですが...。
横風、叩きつけるような雨です。
本当に辛く、寂しい道のりです。サブ3~3.5の人数もかなり少ななに感じました。
運良く同じペースの方がいたので、お互いを風除けにしながら、乗り越えました。
(特設エイドの女子高生の応援が嬉しかった...)
足首以下が冷え固まり、血管が委縮しているのか、一歩一歩踏み込むことが苦痛になりました。細い管に対して、ポンプで思いっきり水を送っているような感覚です。
30km通過
(4'18-4'09-4'25-4'29-5'01-4'43-5'00-4'44-4'21-5'26)
走りをやめ歩き始める人も増え、AEDを持った救護の自転車班の人が多く行き交うようになり、遠くで救急車のサイレンも聞こえます。
「棄権」
遥か前を走っていたエリートランナーが防寒アルミシートにくるまって係員と一緒に歩いています。
低体温症です。
足が腫れてきたのか、靴がきつくなりました。
縁石に足を掛け、中腰で靴紐を結びなおします。
(座り込むと二度と立ち上がれなそうだったので)
救護の自転車班の方に「大丈夫ですか」と声を掛けられました。
救急車も出動するような状況に、運営から声掛けをするようにお達しが出たのかもしれません。大事です。
手でオッケー👌🏻とジェスチャーして返事をしました。
そう返事はしたものの、足は何度も止まり、寒さで手の感覚は既に無く、今にでも辞めてしまいたいという気持ちでした。
35㌔過ぎ、ばしょーくんが応援に来てくれていました。
スペシャルドリンクのMonsterを振舞ってくれました。ありがとう。
顔見知りに会うと安心しますね。本当に力になります。
応援に応えなくてはなりません。
僕は一人で走っていたのかもしれないです。
40km通過
(5'09-6'00-5'09-6'53-5'42-5'40-6'30-6'28-5'19-5'39)
相変わらず少し走って歩きを繰り返しますが止まることはありませんでした。
最後の坂もゆっくりゆっくり。
42km
天を仰いでゴール。
記録は3:21:45でした。
2年前に初マラソンで記録した3:25:12を微更新です。サブ 3まであと20分です。
やはり厳しい道のりです。
ゴール後
完走者には、みそ汁の振る舞いがあり、暖まりました。
震えながら着替えを済ませ、足早に街へ駆り出しました。
そして無事に旨いビールに辿り着きました。
コロナウイルスと熊本城マラソン
自粛ムードに対して
実は、フルマラソンを走ることよりも、スタートに立つまでの方が厳しい道のりなんですよ。
当選してから、この日に向けて
来る日も来る日も走り続けてきました。
それぞれが色んなことを我慢してきたと思います。
1万4千人が心待ちにして、胸を高鳴らせて、この日を迎えました。
｢延期しろ｣｢中止しろ｣
｢こんなときにマラソン？」
｢何を考えてるんだ？｣
｢馬鹿だ、アホだ｣
簡単に中止になんてできる訳がないんです。
当日、運営が「いける！」って判断した。
それだけ、たったそれだけ！
そのツイートするまで熊本城マラソンのことをどれくらい考えましたか？せいぜい一分くらいでしょう？
運営さんは前回大会が終わってすぐに今回のことを考えるんですよ。
365日。毎日、毎日。
運営を叩いてるメディアさん。
「1万4千人、降りしきる雨の中、力走！」
みたいな見出しすらも書けないのか？
マラソンに向けて体調を整えよう！
コロナウイルスにやられないようにしよう！
そしてこの日を迎えました。
各々が声をあげて
完走目指して頑張りました。
引きこもってコタツに入ってぬくぬくしてるやつに言われたくないわ！
手洗いうがいしっかりね。
ぼくはというと
マラソン中ですね
— ゆげ 今月は200km (@yugezo) 2020年2月16日
寒くて乳首が立つわけですよ
乳首が擦れてヒリヒリ
痛かったわけですよ
ゴールして乳首見てみたら
血が出てたんですね
マラソンのせいで
乳首の先端が無くなった訳ですね
コロナよりチクビの方が心配。
